高齢者講習 認知機能検査 イラスト 覚え方
記憶力とは
私たちは年を取るにしたがって記憶力が衰えると言われていますが、一概には言えません。
私は現在80歳になりますが、記憶力が衰えたという実感はありません。
テレビで100歳を越えた人が、昔のことをしっかりと覚えていて話しているのを見たことはあるでしょう。
記憶力には若くても年老いていても、個人差があります。
この個人差だって持って生まれた能力というより、記憶の仕方に差が現れているように思います。
記憶力の鍵はイメージ力にあります。
初恋の人のことは、いつまでも憶えているでしょう。
また楽しかったり、辛かったりした出来事もよく覚えていますね。それは、年齢に関係なく覚えているものです。
それはイメージとして、あるいは感情を記憶しているからなのです。
次の言葉をイメージしてください。
「あなたの股間にライオンが嚙みついた」
目をつぶって自分の膝にライオンが噛みついたと想像してみてください。
しばらく時間をおいてから自分の膝と言えば何かを思い出してください。簡単に思い出せるでしょう。これは数日経っても忘れません。
それは、あなたの感情に、通常でないこととして強く印象されているからです。股間をイメージさせてすみません。股間を使ったのは強くイメージに残るからです。
もう一つイメージしてみましょう。
あなたの街の市役所(町役場)に飛行機が墜落してきた。
ライオンや飛行機は「手がかり再生」に出る実際のイラストです。
このように自分の通常でない出来事や痛いとか怖いとかの印象は覚えやすく忘れにくいのです。
こうしたイメージを使ったイラストの覚え方をイメージ記憶法と名づけました。
高齢者講習の認知機能検査で出題されるイラストの覚え方を、このイメージ記憶法を使って作りました。
パターンA,パターンB,パターンC,パターンDそれぞれのイラストを統一された内容で覚えやすいように工夫してあります。
「手がかり再生」のイラストは合計64枚あります。
高齢者講習の認知機能検査で「手がかり再生」という問題がありますが、これは高齢者の方の記憶力を調べる問題です。
パターンA,B,C,Dの4パターンがあり、それぞれ16枚のイラストが出題されます。
どのパターンが出題されるかは、当日の検査開始まで誰にもわかりません。
はじめに4枚の画像がタブレットに表示されます。
例えばAパターンが出題された場合、「これは大砲です。これはオルガンです。これは耳です。これはラジオです」と説明され、
さらに「この中に楽器があります。それは何ですか?オルガンですね」「この中に電気製品があります。それは何ですか?ラジオですね」「この中に戦いの武器があります。それは何ですか?大砲ですね」「この中に体に一部があります。それは何ですか?耳ですね」と1分位説明を聞きながら画面のイラストを覚えていきます。
次の4枚の画像に画面が変わり、同じように説明を聞きながら覚えていきます。
4回画面が変わり、合わせて16枚のイラストを説明を聞きながら、およそ5分位で覚えなければなりません。